marutomu_なんちゃってマーケティング

はったりマーケターのメモ書き

マーケティングの進め方

 

マーケティングの進め方(流れ)を、書いていきます。
前提はBtoC商品で、そこそこ値の張る耐久消費財(クルマとか)の新商品で、大手の製造会社が作るものとして。

(1)新商品の役割明確化:社内の前提条件

まずは<その新商品の役割と、目標とする事業規模/市場シェアの想定>です。役割としては、「数量責任」「収益責任」「ブランド責任」など、自社の成長のためにどんな役割を果たすことをねらうか。
次に、事業や市場ポジションなど数値目標の明確化。
それがないと、夢を語るなど、やりたいことだけの地に足のつかない企画になるからです。売上や個数、シェアの無い企画は意味がないと考えます。

(2)投資規模と、回収の考え:社内の前提条件

次は、<投資規模と、回収の考え方>ですね。企業や業界によって、投資回収期間の指標があります。回収期間 = 投資額 ÷ 限界利益 ですから、仮に100億円の投資で、1年で回収ということであれば1年で100億円、5年回収なら1年20億円の限界利益が必要です。

(3)商品カテゴリーの状況確認:市場におけるチャンスとリスク

次は、その商品のカテゴリーの現状確認ですね。市場規模(金額・個数)過去から伸び率、また将来の伸び率予測も。また、新しい商品が改良新商品であればシェアと、まずは数字で市場と自社商品をとらえます。

(4)商品の役割と事業のイメージ確認:市場の把握

ここまでで、市場と会社における新商品像が見えてきたと思います。
・市場規模(年)×シェア=新商品個数(年)
・新商品個数(年)×利益単価=原価利益総額(年)=投資額
という数値ができます。

シェアについては、
例えば計画台数が年間10万台目標とします。
すると、シェアは市場合計台数が500万台とすると2%ですが、
シェアを見るのはミニバンとかセダンとかのカテゴリーです。
そのカテゴリーが100万台だと10万台の目標=10%のシェア。
カテゴリーシェアを見て、カテゴリーのトップか2番手3番手かというポジションを把握するのが、マーケティング企画の前提となります。

(5)ブランド、商品の現状確認:自社の強みと弱み

評価の確認

今のブランド・商品に対する評価の確認を行います。これにより強みと弱みがわかるので、新商品で「伸ばす強み」「直す弱み」が見えてきます。

競合との比較

競合との商品価値を比較しないと、マーケティング戦略は構築できません。
価値比較のベースは、『お客様価値』=『製品性能・機能』÷『価格』の考えです。

まずは、商品の想定価格帯をカテゴリー内の競合と比較してみましょう。
最初は、価格の絶対値で比較して、価格のポジション(上寄り下寄り)などを確認。

ただし、絶対価格では性能や仕様の差があるので、次には同条件での価格比較をします。車だったら馬力や燃費、装備の有無などの違いを考慮しないと、絶対価格だけで比較しても意味がないので。
例えば、ナビは20万円の価値とした場合、200万円でナビ付きと、180万円ナビ無しは同じ価値と見ることができます。というように。

(6)商品の方向性

ここまでで、
・商品の役割(台数やシェア、収益など)
・カテゴリーの状況(今どれぐらいの規模で将来どうなりそうか)
・自社ブランド・商品の評価(強みと弱み)
がわかりました。これらで事業目標とチャンスとリスク、強みと弱み(SWOTですね)が見えたので、どういった方向性の商品として、事業目標を達成するかを決められます。

(7)ポジショニングマップ

そしてポジショニングマップですね。これで、「どんな価値」を独自性あるいは差別優位点とし、「競合に勝つ」というのが可視化されます。
軸によって商品コンセプトが決まるので慎重に。自社の商品特徴を軸の一つにするのがいいです。もう一つの軸は一般的な軸で。

(8)まとめ

ここまで行けば、開発を進めていくことができます。
・外部の機会脅威を見て、
・自分の強み弱みを見て、
・競合との差別優位性と役割・事業性を可視化する、が基本です。

次は、受容性や事業性を検証、そして導入施策の検討ですね。