marutomu_なんちゃってマーケティング

はったりマーケターのメモ書き

マーケティングの基本はデータの活用②

「N1データ」と「マスデータ」

前々回、「定量データと定性データ」について書きましたが、「N1データとマスデータ」について。私の感覚で書きます。

ここ数年、デジタル/ITの進展でN1の個人データを取りやすくなったので、それが宝の山みたいに言われています。
このN1データをマーケティングに生かそうとすると、1例だけのN1のデータでは意味がなく、大量のマスデータとセット「仮説と検証」「気づきと根拠」のようにして考えないとないと「木を見て森を見ず」になってしまいます。

これは、ひと昔前の「声の大きい少数の人の言うことを聞いても、それで大きな投資の新商品開発なんかできるわけがない。」と言うのを知っている世代からすると、当たり前に思えるのですが。。。

「N1データ」と「デジタルデータ」

ちょっと見方を変えると、この2つは親和性が高いと思います。個人単位の情報(行動や嗜好)が、デジタルによりリアルタイムでわかると言うのは、プロモーション領域においては、タイムリーな短期的施策について、大変有用な武器です。

プロモーションと言うことは、すでにある商品を、どう顧客に伝えるかですから、商品造りよりは、イムリーで短期的に高速回転イコール、トライ&エラーをしやすいと言うことです。

プロモーションでなく、プロダクトに生かすデータ

プロモーションでなく、プロダクトのマーケティングからデータを見てみます。

データを「お客様データ」とした場合、データは何に活用するでしょうか。マーケティングへの活用では、「顧客理解」をベースに「顧客価値の見極め」、その「開発」と「導入」、「コミュニケーション」、そしてそれらのPDCAでしょうか。

ではどんなデータが必要かですが、そもそもデータの種類は膨大です。「顧客データ」だけでも、基本のデモグラ/ライフスタイル/ライフステージ/生活価値観はまず必要です。
さらには、商品の満足度や、購入に関するデータも必要です。
ここまでは、定量のマス調査のデータが強いところと思います。

次に、購買データとしては、使用回数/購入場所/購入頻度/使用年数(うち自社商品使用年数も)、加えてwebログなどの行動データや商品の評価、満足度や推奨意向も。
こっちは、デジタルデータ、N1データというのが強いと思います。

これらのお客様データは、マスデータとN1データ、両方で仮説構築と検証をしなければ、片落ちでは目的を達成することはできません

ということで、データは「デジタル/アナログ」「N1/マス」「定性/定量」などを網羅して集め分析しないと、効果はでないです。
デジタルのN1では長期視点が賄えないアナログのマスでは即時性がない、などそれぞれの強み弱みをカバーしあうことをマーケターはやらないとです。

ちなみにマスデータには、お客様データに加え「業界データ」「世の中データ」もあり、そもそもお客様データだけではなんの企画にもならない、と言う認識も必要と思います。
[市場規模(金額/数量)、市場シェア、市場成長率が、加えてその業界に影響するPESTというのもあります。]

別な言い方をすると、 
デジタルマーケティングのデータは「顧客の無意識の行動データ」で、これを従来のアナログ的な「アンケート等意識的なデータ」「統計や予測データ」と組み合わせないと意味が無い。と言うことです。